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「第3回福祉技術シンポジウム」開催に当たって

 産業技術連携推進会議福祉技術部会会長 斎田真也
 (産総研人間福祉医工学部門長)

 2025年には65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)が27%を越え、さらに75歳以上の後期高齢者の割合が15%を越えると予想されています。75歳を越えると多くの人は身体機能が低下し、介護問題と直面することになります。一方、介護を期待する子共の数は低下し、女性は社会に進出しています。また、家族構成を見ると高齢者を含む三世代世帯は減り、高齢者同士あるいは高齢者単独世帯が増えています。このような状況の中、科学技術会議の科学技術基本計画では、「安心・安全で快適な生活ができる国」を目指すと記述されており、福祉分野の技術開発が期待されているところであります。

 このような背景の中、産業技術連携推進会議福祉技術部会は、平成11年10月28日に、全国の福祉技術に関係する行政、研究、開発、ボランティア、個人など様々な立場、領域の賛同者350名ほどが会員となって発足しました。経済産業省および独立行政法人産業技術総合研究所が事務局となって運営している公的組織です。福祉技術部会は、福祉技術に関心のある方なら、どなたでも会員になれます。会員の相互協力により、福祉技術の実用化、技術力の向上、情報の収集・発信・共有化を図ることなどを目的としています。

 「第1回福祉技術シンポジウム」では、通産省関連の国立研、公設試関係、大学関係、企業一般の方達を併せて178名の参加者があり、また、昨年の東京都北区「北とぴあ」つつじホールにおいて行われました「第2回福祉技術シンポジウム」では、240名の参加者がありました。共に、会場での講演、質疑応答が多くその熱気は凄いものでした。

 前回までの意義深いシンポジウムの成果を受け、今回は、東京ビッグサイトで行われる「第28回国際福祉機器展」の会場に近く、また開催機関の中日を選び気軽に参加していただけるように配慮させていただきました。

 今回のシンポジウムに伴う企画は、 (1)福祉技術シンポジウムの開催、 (2)福祉技術部会の総会の開催、 (3)国際福祉機器展への出展であります。広く会員の成果を普及し、社会への貢献を高めて行くものであります。また、本シンポジウムは、本部会と財団法人日本産業技術振興協会との共催で行いました。ここに同協会を始め会場設営や受付などの諸事に御尽力頂きました産総研臨海副都心センターおよび産総研つくばセンターの方達に心から感謝の意を表します。

ページ管理者:産業技術総合研究所 人間情報インタラクション研究部門 高橋昭彦

最終更新時間:2009年06月19日 18時41分37秒